第24回越後湯沢全国童画展入賞・入選作品

更新日:2020年02月28日

第24回越後湯沢全国童画展入賞・入選作品(令和元年度)

  • 応募総数261点
  • 大賞1点、最優秀賞1点、優秀賞1点、奨励賞3点、佳作5点、入選 40点 計51点

川上四郎記念大賞

川上四郎記念大賞「魔法の庭」鷹塀三奈(大阪府)

川上四郎記念大賞「魔法の庭」鷹塀三奈(大阪府)

最優秀賞・優秀賞

最優秀賞「星になったのなら、あの空へお手紙を書こう!」川井眞理子

最優秀賞「星になったのなら、あの空へお手紙を書こう!」川井眞理子(神奈川県)

優秀賞「あんな・そんな・こんな」阿部広

優秀賞「あんな・そんな・こんな」阿部広(宮城県)

審査員選評

豊口 恊(長岡造形大学前理事長)

地球温暖化が国際的に問題となった2019年、少女グレタさんの悲痛な叫びが人々の心を動かした。
海洋汚染が海底にまで及び、大気汚染が宇宙にまで広がり始めている。その社会現象を背に第24回の童画コンクールが開催された。
作家達の目が心が何を訴えようとしているのか、地球とは何か、人類とは何か、国家とは何かの問いかけが―。
その答えは人と人との豊かなコミュニケーションにゆだねられた感がある。
大賞の“魔法の庭”には子どもの頃から育まれつづけてきた幸せな世界が地球上のあらゆる生命体との豊かなコミュニケーションの世界への期待が込められ、表現されている。
最優秀賞の“星になったのならあの空へお手紙を書こう!”は人間とはという問いかけに人間として答えられる最大のメッセージが表現されている。
優秀賞の“あんな・そんな・こんな”は音楽を世界の共通言語として捕え、その音の原点を地球上の動物に個性的に表現して、地球は1つという言葉に置きかえている。
神が人間にだけ与えてくれた「考える力」の尊さが共通の軸として浮かび上がってくる今年の作品である。
人間は、今こそ立ち止って考えてみよう。人類とは何か、人間とは何かという事を。

田村 実(元福音館書店絵本編集長)

絵画作品を前にした時に、心を深く揺さぶられることがある。それはどういうことなのか。主題や表現方法や描写力だけではない何かが、観る者の心をつかんで離さない。もしかしたら、その作品に潜んでいる「物語」を共に生きる喜びを感じさせてくれることなのかも知れない。
今回もそのような魅力的な作品に多く出会うことができて、大変うれしい審査会であった。
大賞は、作者の心に住む「おとぎの世界」を描きながら、決して甘ったるい表現にならず、一つの画面として見事にまとめ上げている。
最優秀賞は、悲しみを昇華し、胸に迫る美しい作品となっている。
優秀賞は、造形の面白さと、そこに漂う楽しい詩情のようなものが心を引く。
いずれも、作者の心に生きる物語をそれぞれのやり方で、形にしているように思える。そのことが、今後の童画の世界をさらに豊かにしていく予兆のような気がする。そう願う。

小松 修(画家・現代童画会常任委員)

今回の応募作品は全般的にしっかり描き込んだ力作が多かった。画材、画面構成、色彩、テーマ、それぞれ工夫されて、真摯に取り組まれた事が感じられた。
大賞の作品は、独自のファンタジー世界をていねいに描かれ、かつ、インパクトがある。画面構成も、たくさんの夢の中のイメージを組み合わせ、巧みにまとめている。また、画面構成により、視線が隅々に誘導され、画面の中を楽しく巡る色彩のリズムも心地良い。画面全体の好バランスを生んでいる。一つ一つの登場者はオーソドックスだが、ていねいに描き込まれて物語をひろげてくれる。今後の作品の展開に期待する。
最優秀賞の作品は、昨年の奨励賞に続いての受賞だ。モノクロームの墨絵の世界で、静かな心のこもった心情を描いている。技巧的でなく心に響く作品だ。しんしんと雪の降る夜に物語がひろがっている。
優秀賞は楽しい音楽会の様子が作品からほとばしる。演奏する動物たちは、キャラクターも動きも音までも全く自由で、大いに楽しんでいる。サインペンの動き、色彩の響き、大変自由で楽しい作品だ。キャンバスのテクスチュアはまだまだ工夫の余地がある様に思うが、音楽が響きわたる様な作品を楽しみにしている。
童画というジャンルが更に自由にイメージを拡げられる場になって来たことを感じ、今後が楽しみだ。

奨励賞

「されど空の深さを知る」中村勇人

「されど空の深さを知る」中村勇人(大阪府)

「百奇喜夜行」倉羽博之

「百奇喜夜行」倉羽博之(千葉県)

「希望」井田千早

「希望」井田千早(神奈川県)

佳作

「畳になった少女」渋谷直人

「畳になった少女」渋谷直人(神奈川県)

「緑の響きに憧れて」高木共子

「緑の響きに憧れて」高木共子(神奈川県)

「天空の夢」槇榮子

「天空の夢」槇榮子(茨城県)

「テセウスの船」穂波梅太郎

「テセウスの船」穂波梅太郎(大阪府)

「ぼくのピアノ」渡邉玲子

「ぼくのピアノ」渡邉玲子(千葉県)

入選

「静かな時の流れ」松本みさこ

「静かな時の流れ」松本みさこ(岐阜県)

「大道芸人」石丸秀夫

「大道芸人」石丸秀夫(大阪府)

「タツノオトシゴ型空中シンフォニーホール」杉山繁行

「タツノオトシゴ型空中シンフォニーホール」杉山繁行(新潟県三条市)

「自然遊園界」吉井康朗

「自然遊園界」吉井康朗(奈良県)

「いっしょに傘入る?」KAORI

「いっしょに傘入る?」KAORI(神奈川県)

「十五夜」北口久人

「十五夜」北口久人(大阪府)

「ぼくはこのまちがすき」永野宏三

「ぼくはこのまちがすき」永野宏三(福岡県)

「愚鈍の王」竹下美穂

「愚鈍の王」竹下美穂(千葉県)

「ベロベロべろ~ん」岡本千鶴

「ベロベロべろ~ん」岡本千鶴(京都府)

「愛ちゃんが飛ぶ」寺崎廣子

「愛ちゃんが飛ぶ」寺崎廣子(京都府)

「ぽつんと駅」品原克幸

「ぽつんと駅」品原克幸(福岡県)

「がんばれちびっ子」柳沼ひろこ

「がんばれちびっ子」柳沼ひろこ(福島県)

「温かい雨」iwata popomi

「温かい雨」iwata popomi(神奈川県)

「さかなたちの 集★合」藤村純子

「さかなたちの 集★合」藤村純子(山口県)

「『あしたも』」和田健一郎

「『あしたも』」和田健一郎(京都府)

「なにしてあそぶ?」田口琴音

「なにしてあそぶ?」田口琴音(千葉県)

「バク君の夢 昼と夜」吉田さらさ

「バク君の夢 昼と夜」吉田さらさ(東京都)

「一本橇の唄」たけだみつひろ

「一本橇の唄」たけだみつひろ(長野県)

「夢」北川昌史

「夢」北川昌史(北海道)

「たのしい夜」白井不二子

「たのしい夜」白井不二子(大阪府)

「鳥の王と魚の姫」貴田和恵

「鳥の王と魚の姫」貴田和恵(大阪府)

「雪のふる日に集まって」横井佑次

「雪のふる日に集まって」横井佑次(神奈川県)

「春風の子どもたち」山本淑江

「春風の子どもたち」山本淑江(山梨県)

「つなわたり」塘岡静子

「つなわたり」塘岡静子(熊本県)

「ママの尾ッポあったかーい」上原賢子

「ママの尾ッポあったかーい」上原賢子(佐賀県)

「桜まつりの夜に」尾白かおる

「桜まつりの夜に」尾白かおる(兵庫県)

「葡萄畑の妖精」上原由起子

「葡萄畑の妖精」上原由起子(兵庫県)

「公園のやまふじ号」武村裕子

「公園のやまふじ号」武村裕子(千葉県)

「雨の動物園」木村淳

「雨の動物園」木村淳(宮城県)

「今日は虫とり、へび退治。お宮の森では遊びがいっぱい。」浮橋美頭

「今日は虫とり、へび退治。お宮の森では遊びがいっぱい。」浮橋美頭(富山県)

「あなたの歩くその先で、いつでもおかえりと共に待っているよ」くまのひでのぶ

「あなたの歩くその先で、いつでもおかえりと共に待っているよ」くまのひでのぶ(東京都)

「遥かな尾瀬のお花畑で『ハイ、チーズ!』」近藤猛彦

「遥かな尾瀬のお花畑で『ハイ、チーズ!』」近藤猛彦(新潟県新潟市)

「野のコンサート」長谷川一夫

「野のコンサート」長谷川一夫(新潟県新潟市)

「さあ、泳ぐぞう」平島久子

「さあ、泳ぐぞう」平島久子(香川県)

「カラフル」上田基世

「カラフル」上田基世(奈良県)

「あぢさゐで遊ぶ」歌喜くけ子

「あぢさゐで遊ぶ」歌喜くけ子(北海道)

「さあ おあがり」小泉ヤスヱ

「さあ おあがり」小泉ヤスヱ(香川県)

「三日月も眠る町」早川靖子

「三日月も眠る町」早川靖子(京都府)

「おばあさんとおはぎ」橋本ひとみ

「おばあさんとおはぎ」橋本ひとみ(京都府)

「遠い海の思い出」竹内香ノ子

「遠い海の思い出」竹内香ノ子(静岡県)

※タイトル、氏名等を類似文字で表示している場合がありますので、ご了承ください。
※入賞・入選者の敬称は省略させていただきます。

関連リンク

第24回越後湯沢全国童画展入賞入選者一覧

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