第23回越後湯沢全国童画展入賞・入選作品
第23回越後湯沢全国童画展入賞・入選作品(2019年)
- 応募総数 250点
- 大賞1点、最優秀賞1点、優秀賞1点、奨励賞3点、佳作5点、入選40点 計51点
川上四郎記念大賞

川上四郎記念大賞「天使たち『ゲノムの森を探検』」踊由紀子(東京都)
最優秀賞・優秀賞

最優秀賞「子牛生まれた」たけだみつひろ(長野県)

優秀賞「冬の蝶」水谷馨(愛知県)
審査員選評
豊口 恊(長岡造形大学前理事長)
時は流れ、人は去り、時代は大きく動いています。この混沌とした時代、世界は大きくゆれています。作品の多くは、時代の流れを背景に大きな努力のあとが表現されています。
大賞の「天使たち『ゲノムの森を探検』」はその言葉ゲノムに表現されているように世界的に注目されている人類の存続、遺伝子の問題に触れたメッセージを表現しています。これから生まれてくる子ども達への平和の祈りが心をうちます。
最優秀賞の「子牛生まれた」は、生命の尊さを軸として家族の絆を巧みに表現しています。母牛の表情、父親の表情、見守る子ども達の目など迫力があり、心暖まる作品です。
優秀賞の「冬の蝶」にもいのち、この地球上でのすべての生命の生きざまを象徴的に表現しています。きびしい冬を越す蝶達のいることを知る人は少ないかもしれませんが、その存在こそが大切なのです。
生きることの難しさ、生きることの大切さ、生きることの尊さを一人の子どもと蝶との対話の中に表現していて素晴らしいと思います。
明日の地球を、明日の生命を呼びかける今年の作品は、新しい時代を切り開く鍵を握っているように思います。
田村 実(元福音館書店絵本編集長)
今回もたくさんの素敵な作品と出会うことができた。回を重ねることによって「童画」の世界も広がってきたように思う。
無垢な童心やノスタルジーや夢の世界といったステレオタイプな童画観から脱し、表現したいものを、自らの感性で描いている作品も多く見られるようになった。うれしいことである。
今回の応募作品には、様々な主題、表現のものがあったが、大賞の作品「天使たち『ゲノムの森を探検』」には驚かされた。このような主題の作品が生まれてくることが、まさに童画の面白さであり、楽しさである。
最優秀賞の「子牛生まれた」には、実体験から生まれたリアリティーがあり、その生き生きした描写に心を奪われた。
優秀賞の「冬の蝶」は静謐な作品で、そこに込められた祈りのようなもの感じた。心に深く響く作品だと思う。
混沌とした現代社会で、どのような「童画」がありうるのか。少なくとも前向きの、希望のあるものであってほしい。「物語」が感じられる、そして、オリジナリティーのある作品であってほしいと思う。
小松 修(画家・現代童画会常任委員)
今回の審査は難しいものだった。コンセプトの面白い作品、絵画技術的にすぐれた作品、イメージ発想のユニークな作品、それぞれ多くあるが、総合的に秀でたものが少なかったように思う。飛び抜けたユニークさで圧倒する作品を望む。
大賞作品は、遺伝子(ゲノム)の世界にイメージをふくらませて、人類、地球、宇宙…と作者の興味が拡がる様を素朴に表現している。人類究極のテーマに明るさを感じる。
最優秀賞作品は作者自身の実体験にもとづき生活を力強く描いている。画面中央の黒く大きな牛の親子の迫力、存在感がすばらしい。牛を含めた家族の表情も懐かしい暖かさ、ひたむきさが感じられる。
優秀賞作品は群青色の蝶に心を惹かれる。子どもの無垢な心と蝶の神秘的なイメージが交差して、見るものに様々なイメージを拡げてくれる。
奨励賞

「『いれぶん』」阿部 広(宮城県)

「誰がドーナツホールを壊したのか」穂波 梅太郎(大阪府)

「星ふる夜に」川井 眞理子(神奈川県)
佳作

「星の誕生」夜木 マリヤ(滋賀県)

「雪中地蔵巡礼」木村 千代春(新潟県新潟市)

「コロポックルになって」小泉 ヤスヱ(香川県)

「眠らない子は怖い目に遭うかもしれない」倉羽 博之(千葉県)

「『こもりうた』」園田 源二郎(滋賀県)
入選

「春の幕開け」大坂 美詠(奈良県)

「mushroom chair」上原 由起子(兵庫県)

「仲良しふたりのパラダイス」高崎 順(千葉県)

「ぼくらの里山」永野 宏三(福岡県)

「あの日見たサーカス」ゆえ まつこ(富山県)

「『君とさよなら』」高松 三智子(千葉県)

「旅する月にのってシリーズ:秋がすぎてゆく」古市 正彦(神奈川県)

「お見舞い雪だるま」尾白 かおる(兵庫県)

「マイマイ王女」宮沢 さとみ(神奈川県)

「水の中ですーいーすーい」有吉 礼音(千葉県)

「龍の背に乗って」寺崎 廣子(京都府)

「涙とともに見上げれば、ぼくらの夜空に虹がかかる」くまの ひでのぶ(東京都)

「さぁ、出発だ!!」竹下 美穂(千葉県)

「みんなおいでよ。」平島 久子(香川県)

「水の国の王様」浅田 祐加(兵庫県)

「天国の白い象」橋本 ひとみ(京都府)

「おかえりなさい」栗原 淳子(新潟県新潟市)

「鯉のぼりをあげよう」柳沼 ひろこ(福島県)

「天までとどけ」ねづまち るくね(愛媛県)

「赤いあやとり・空とあそぶ」片山 ヤスコ(神奈川県)

「さっきは、ごめん! 2」松雪 亮子(佐賀県)

「草むらの出会い」平田 利一郎(東京都)

「エビとその仲間たち」すぎもと 和(愛知県)

「ヘビつかい」うめだ たかし(東京都)

「ねぇ!みてっみてっ!」松本 みさこ(岐阜県)

「花吐キ鯨」雨露 馨子(愛知県)

「人形遣い」寺下 翠(長野県)

「わたしのふるさとへのみち」谷口 正造(東京都)

「ふるさとの秋まつり」山北 敏比幸(三重県)

「猫のひな祭り」横井 佑次(神奈川県)

「夏休み」高橋 一彦(新潟県小千谷市)

「きみたちのぼうけん」永井 祥浩(茨城県)

「みんな生きてる」阪元 沙耶香(兵庫県)

「元気だった昭和の昔」近藤 猛彦(新潟県新潟市)

「笑顔の豆」さこ(北海道)

「どこまでも」中澤 佳子(東京都)

「かえる池に甘い雨が降る」貴田 和恵(大阪府)

「ねこまんじゅう ―何匹いるでしょう」石原 ヒトミ(香川県)

「宙へ」西沢 紀子(山梨県)

「雨ふり」今泉 理恵子(北海道)
- (注意)タイトル、氏名等を類似文字で表示している場合がありますので、ご了承ください。
- (注意)入賞・入選者の敬称は省略させていただきます。
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更新日:2020年02月28日