第18回越後湯沢全国童画展入賞・入選作品

更新日:2020年02月28日

第18回越後湯沢全国童画展入賞・入選作品(平成26年)

  • 応募総数287点
  • 大賞1点、最優秀賞1点、優秀賞1点、奨励賞3点、佳作5点、入選40点、計51点

川上四郎記念大賞・最優秀賞・優秀賞

川上四郎記念大賞「じゃんけんの行方」森 美恵(神奈川県)

川上四郎記念大賞「じゃんけんの行方」森 美恵(神奈川県)

最優秀賞「百蝶繚乱」郡司智至(福島県)

最優秀賞「百蝶繚乱」郡司智至(福島県)

優秀賞「ヒトヨダケのあそびば」尾白かおる(兵庫県)

優秀賞「ヒトヨダケのあそびば」尾白かおる(兵庫県)

審査員選評

豊口 協(長岡造形大学理事長)

社会が動き、人が変わる、そして時代が過ぎてゆく。

しかし、日本で生まれた童画の文化は不変だと思う。

子供の歓声が聞こえ、鳥達のさえずりがそれに応える。

日本の豊かな四季の変化が、さまざまな日本人の生活を詩的に描き出す。

大賞の「じゃんけんの行方」は、1人の人間の人生を振りかえって語りかけてくる。幸せも、歓びも、悲しみも、苦しみも、このじゃんけんの世界にすべて包含される。すばらしいメッセージだと思う。

最優秀賞の「百蝶繚乱」は、この地球に生きてる蝶の種類。長い旅をする蝶、小さな池で一生終える蝶。その姿を、地球環境に置きかえて訴える問題意識は、美しすぎて、かえってものすごい迫力を持って語りかけてくる。

優秀賞の「ヒトヨダケのあそびば」は、日本人に心にいつも宿ってる、月と狐によって演出される物語の世界。それに“キノコ”の世界を重ねて、おどろおどろの演出をたのしく描き出しているのはさすがだと思う。まさに、日本人の感性そのものだと言いきって良い。

村上 陽(挿し絵画家)

最近、ここ二、三年かなTVの映像の背景に映し出される色彩トーンにしっとり感がなく、おちつきがないように感じている。深さが感じられず、色と色との響き合いが感じられないのである。こういう映像を繰り返し見せられていると、いつの間にか視ている人々に感覚を染めていくのではなかろうか。

今回のこの全国童画展に眼を転ずれば、描き込みの充実と色彩の豊かさは実に良好だと感じた。

大賞の「じゃんけんの行方」森美恵さんの作品は常日頃生活の中に使われている決め方を飽きもせず今も生きている。この「ぐう」「ちょき」「ぱあ」は大きく画面に描き、細い電線にあやうくバランスをつくっている。大都市も包含し、夕景の中にも堂々とその永い年月を続けて来た勝負を色どって来て、今も不変である。

最優秀賞「百蝶繚乱」郡司智至さん、蝶は全世界に繁殖しているという。そのひろがる勢いが色面のそれぞれが発光してその生命を表現している。その明るい色調を点綴させて、乱舞を構成した。そのおおらかさが明るくいやみなくおかれたのがいい。

優秀賞「ヒトヨダケのあそびば」尾白かおるさん、きのこの不思議さを原始的なエネルギーに表現している。多くの中に上段に狐の灯をもつ形もあり、昔話の想像も産み出されている。彩色の技術もしっかりして表現に効果をあげている。

もっと多くをあげたいのだが、対象をいかに愛情を表現するか、構成を一層つよめるようのぞみたい。

田村 実(元福音館書店絵本編集長)

今回、初めて審査に参加させていただいたが、大いに楽しみ、また作品の質の高さに驚かされた。

「童画とは何か?」という問題は、実際の作品によって乗り越えていくしかない、と思う。その意味では、今回の応募作品には、やや力不足の感があったが、面白い視点や表現に感心させられるものも多かった。

結果的に、不思議な世界観を表現した作品が、評価されることになった。

大賞の「じゃけんの行方」は、その発想・テーマ・表現が面白く、心に残った。

最優秀賞の「百蝶繚乱」は、コラージュによる明るい画面構成によって、未来への希望を感じさせる。

優秀賞の「ヒトヨダケのあそびば」は、月夜にキノコと子どもたちが遊ぶ様が、幻想的に楽しく描かれ、好感が持てた。

奨励賞

「月とあざらし」高木裕之(奈良県)

「月とあざらし」高木裕之(奈良県)

「木幡山にはきつねがおったとさー」橋本ひとみ(京都府)

「木幡山にはきつねがおったとさー」橋本ひとみ(京都府)

「おおじいちゃん、こっち向いて―。」内山泰介(新潟県三条市)

「おおじいちゃん、こっち向いて―。」内山泰介(新潟県三条市)

佳作

「夜の森」前川 弘(大阪府)

「夜の森」前川 弘(大阪府)

「まどろみ」山下真由美(徳島県)

「まどろみ」山下真由美(徳島県)

「おもてなし」山根悦子(埼玉県)

「おもてなし」山根悦子(埼玉県)

「あの時のえんぴつー(A)」長谷川清晴(新潟県新潟市)

「あの時のえんぴつー(A)」長谷川清晴(新潟県新潟市)

「動く家の山」梅田美里(広島県)

「動く家の山」梅田美里(広島県)

入選

「メルヘン 月のさばくと妖精たち」大和弘明(大阪府)

「メルヘン 月のさばくと妖精たち」大和弘明(大阪府)

「海底で舞い遊ぶ精霊」宮沢さとみ(神奈川県)

「海底で舞い遊ぶ精霊」宮沢さとみ(神奈川県)

「秘密基地」北川昌史(北海道)

「秘密基地」北川昌史(北海道)

「お帰りシ―ラ」小川利雄(福島県)

「お帰りシ―ラ」小川利雄(福島県)

「海中サバンナ」滝川真由美(神奈川県)

「海中サバンナ」滝川真由美(神奈川県)

「みんなねているヨ」松村純雄(千葉県)

「みんなねているヨ」松村純雄(千葉県)

「クッキー缶から音楽がね・・・」辻 義弘(大阪府)

「クッキー缶から音楽がね・・・」辻 義弘(大阪府)

「大好きなハナちゃんと背比べ」上田圭一(埼玉県)

「大好きなハナちゃんと背比べ」上田圭一(埼玉県)

「家族」佐藤 和(新潟県魚沼市)

「家族」佐藤 和(新潟県魚沼市)

「この指とまれ。」杉江正行(京都府)

「この指とまれ。」杉江正行(京都府)

「Bird house」古市正彦(神奈川県)

「Bird house」古市正彦(神奈川県)

「賽の神」星野正雄(新潟県長岡市)

「賽の神」星野正雄(新潟県長岡市)

「きずな(B)」山北敏比幸(三重県)

「きずな(B)」山北敏比幸(三重県)

「小さな秋」高橋一彦(新潟県小千谷市)

「小さな秋」高橋一彦(新潟県小千谷市)

「狐火の誘い」渡部美智子(新潟県長岡市)

「狐火の誘い」渡部美智子(新潟県長岡市)

「冬眠」高松ともえ(神奈川県)

「冬眠」高松ともえ(神奈川県)

「生きる -ひととき- 」遠藤純也(栃木県)

「生きる -ひととき- 」遠藤純也(栃木県)

「ねこ」彼島めぐみ(埼玉県)

「ねこ」彼島めぐみ(埼玉県)

「祈り」筒井美代子(埼玉県)

「祈り」筒井美代子(埼玉県)

「お仕事 終わったよ」岡田豊子(福岡県)

「お仕事 終わったよ」岡田豊子(福岡県)

「楽しみな日」三上栄治(香川県)

「楽しみな日」三上栄治(香川県)

「キリンの休日」稲葉沙恵(岐阜県)

「キリンの休日」稲葉沙恵(岐阜県)

「朝霧-森の片隅で」森岡和美(東京都)

「朝霧-森の片隅で」森岡和美(東京都)

「ほっぺも紅葉」小向得ちのぶ(兵庫県)

「ほっぺも紅葉」小向得ちのぶ(兵庫県)

「雪遊び」おのかつこ(東京都)

「雪遊び」おのかつこ(東京都)

「コラまて!雷様の欲しかった赤い傘」山本敦子(新潟県新潟市)

「コラまて!雷様の欲しかった赤い傘」山本敦子(新潟県新潟市)

「傘地蔵」纐纈旭(熊本県)

「傘地蔵」纐纈旭(熊本県)

「いのちの響生」半沢政人(福島県)

「いのちの響生」半沢政人(福島県)

「ちん、どん屋」柳沼ひろこ(福島県)

「ちん、どん屋」柳沼ひろこ(福島県)

「晩秋の池の物語」近藤 薫(新潟県新潟市)

「晩秋の池の物語」近藤 薫(新潟県新潟市)

「WONDERFUL WORLD」尾野寺秀明(東京都)

「WONDERFUL WORLD」尾野寺秀明(東京都)

「さかなとその仲間たち(2)」すぎもと和(愛知県)

「さかなとその仲間たち(2)」すぎもと和(愛知県)

「ここではないどこか」山田耕造(兵庫県)

「ここではないどこか」山田耕造(兵庫県)

「雪の日」井田千早(神奈川県)

「雪の日」井田千早(神奈川県)

「明日吹く風」松本千弘(三重県)

「明日吹く風」松本千弘(三重県)

「草原の眠り姫」オゴンガイラ・ボルジギン(兵庫県)

「草原の眠り姫」オゴンガイラ・ボルジギン(兵庫県)

「森に生れ」中川 彩(香川県)

「森に生れ」中川 彩(香川県)

「Rong.Rong.Rong...White Ribbon」荒木紀子(新潟県新潟市)

「Rong.Rong.Rong...White Ribbon」荒木紀子(新潟県新潟市)

「ああ、いつだってここは」長谷川馨香(千葉県)

「ああ、いつだってここは」長谷川馨香(千葉県)

「花の世界」岩崎真也(新潟県湯沢町)

「花の世界」岩崎真也(新潟県湯沢町) ※類似文字で表記する場合がございます。ご了承ください。

関連リンク

この記事に関するお問い合わせ先

子育て教育部 教育課 教育係

〒949-6102
新潟県南魚沼郡湯沢町大字神立1580番地
電話番号:025-784-2211
ファックス:025-784-3583

メールフォームによるお問い合わせ