スノーカントリートレイル(SCT)

更新日:2020年05月29日

スノーカントリートレイルとは?

2018年コースオープン

2018年9月8日のコースオープンセレモニーの様子 スノーカントリートレイル(以下SCT)は、雪国観光圏3県7市町村をつなぐ全長約307キロメートルのロングトレイルです。古い街道や峠道などの古道、山岳の縦走路など変化に富んだコースになっています。またSCTは、郷から郷へ、温泉地を巡るようにルートが設定されていますので、温泉で身体を休めてからまた次の温泉地まで、という“歩く旅”も楽しめます。さらにコース周辺には、社寺仏閣や棚田、果ては現代アートまで見所もたくさん!全周踏破を目指す“スルーハイク”や“セクションハイク”はロングトレイルの醍醐味ですが、しかし温泉や歴史、グルメなどテーマに合わせてエリアをチョイスして歩くというのも、このSCTの楽しみ方のひとつです。

湯沢町の区間は?

全長307キロメートルのうち、湯沢町を通る区間は

苗場山頂から赤湯を経て元橋(平標登山口)まで

と、

元橋から平標山頂まで

そして、

蓬峠から謙信ゆかりの道を経て南魚沼市の境まで

の3区間となっています。

苗場山頂から元橋(平標登山口)

苗場山頂から赤湯(昌次新道)

栄村の小赤沢コースから続くスノーカントリートレイルは県境の苗場山頂を越えて新潟県湯沢町へ入る。苗場山頂から赤湯までは、赤湯を経営する山口家のご先祖、昌次さんが開いた昌次新道を通る。苗場山頂部から下り始めの岩場は巨大雪庇が付き、春は6月半ばまで通過することができない。上部半分は尾根筋を行くルートで、急斜面や痩せ尾根もあるが、シラビソの間から時々遠望もきく。奇岩「深穴岩」から急になり尾根地形からブナの平らな森に出るとそこが「フクベノ平」。やがて沢に入り滑りやすいところや崩れやすい斜面をトラバースするとサゴイ沢に出て鉄橋を渡る。鉄橋から登り返し赤倉山への分岐から再び下り、清津川の鉄橋を渡って河原を下流側へ進むと赤湯温泉山口館に到着する。

赤湯

赤湯は登山道を2時間以上歩かないとたどり着かない秘湯中の秘湯。河原に湧く温泉は、露天風呂の玉子湯、屋根付きの薬師湯、女性専用の青湯の3種。5月上旬から11月上旬の営業。要予約。

赤湯から元橋

赤湯からはひと山登り返す。急斜面をジグザグに登ってやがて緩やかになり、鼻のように突き出た尾根が「見返りの松」。苗場山頂から小日橋の間で携帯が通じるポイントはここのみ。小日橋までタクシーを呼ぶならここで連絡を。鷹ノ巣峠まではほぼ平坦で、その先は尾根筋の下りとなる。棒沢の鉄橋を渡れば林道に出るが、小日橋までは意外と距離がある。乗用車は苗場スキー場経由で小日橋まで車を入れることができる。歩きの場合は小日橋からしばらく林道を歩くと元橋へ向かう登山道の入り口があり、林道歩きよりもいくらか距離を短縮できる。登山道は浅貝川の鉄橋を渡って元橋へ至るが、スノーカントリートレイルは世界3大フェスに数えられるフジロック会場を縦貫する「ボードウォーク」を通っている。ボードウォークからスキー場入り口バス停を経て、国道17号の歩道を湯沢方面へ進めば平標登山口へ到着する。

元橋(平標登山口)から平標山頂

平標登山口バス停から湯沢方面へ50mほど行ったところに平標登山口駐車場(有料)がある。駐車場内には洗浄機能付き便座を備えたトイレがある。トイレのすぐ脇が登山道の入り口となる。スノーカントリートレイルのルートとなるのは「松手山コース」で駐車場から登山道に入って間もなく車道に出るが、車道の反対側に続く登山道は平元新道方面で、松手山コースは車道を左に行って100mほどのところ右手に登山道の入り口がある。しばらく杉林から雑木林の中に階段の登山道が続く。平らなところが数十mあるがそこは旧登山道から付け替えられた名残で、その先は急な登り月続く。巨大鉄塔は柏崎刈羽原発から関東に向かう送電線で、展望もよく休憩適地である。松手山からは傾斜も緩くなり、見晴らしも良くて気分よく進めるが、その先にまた急斜面が待ち構える。急斜面を上り詰めると山頂まで緩やかな尾根が見通せる。緩急変化にとんだ登山道で、6月から7月には高山植物が乱れ咲き、大勢の登山者で賑わう。山頂部は広くなっており休憩適地である。スノーカントリートレイルは平標山乃家を経て三国峠方面へ続く。平標山乃家は営業小屋で5月上旬から10月下旬まで営業。要予約。

蓬峠から謙信ゆかりの道を経て南魚沼市境へ

群馬県みなかみ町から湯檜曽川を遡ったスノーカントリートレイルは蓬峠で県境を越え湯沢町に入る。蓬峠には谷川連峰馬蹄形縦走路上の数少ない営業小屋「蓬ヒュッテ」がある。蓬ヒュッテは極小規模の小屋であるので利用の際は予約をお願いする。蓬峠から1544ポイントまでは連峰縦走路を行く。この区間と平標山頂・三国峠間はぐんま県境稜線トレイルと重複する。1544から大源太山登山道分岐までは「謙信ゆかりの道」を通る。戦国武将上杉謙信の軍が関東出兵の際、軍馬を挙げた経路の一つと言われ、近年その道跡を登山道として整備したものである。ところどころ崩壊し道が歩きにくいところもあるが、その昔馬も通ることができたであろう道跡が残る。大源太山の登山道と合流し渡渉すれば間もなく林道にでる。林道終点には7~8台の駐車スペースがあり、登山届の提出箱もある。林道を約2.5キロ進めば旭原の集落に至り、バス停は集落の外れか、大源太キャニオンキャンプ場のいずれかとなる。南魚沼市へ至るには、大源太湖下流側の四十八滝展望台を経て林道を谷後集落方面に進み、谷後集落の先、坂の途中から始まる「一之沢滝之又林道」を経てひと山超えれば南魚沼市の境に達する。この林道は眺望が抜群であるので、徒歩でゆっくり楽しみたい。

この記事に関するお問い合わせ先

企画産業観光部 環境農林課

〒949-6192

新潟県南魚沼郡湯沢町大字神立300番地
電話番号:025-788-0291
ファックス:025-784-3582

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