ALL FOR ONE ~認知症になっても安心して暮らせる町を目指して~

更新日:2023年01月31日

認知症への理解を

湯沢町も進行する高齢化にともない、『認知症』の人が増えています。認知症は誰にでも起こりうる脳の病気によるもので、85歳以上の4人に1人に症状があると言われています。認知症は高齢者に限らず、若い人にも発症します。家族の誰かが認知症になったとき、ショックを受け、とまどい、混乱に陥ることもあります。また、家族が認知症になったことを他人に知られたくない、他人に迷惑をかけるから外に出したくない、認知症の人をひとりにしておけないと、家族も外出を控え孤立していくこともあります。

しかし、認知症になった人はどのように感じているでしょう。

「いつもはわかることがわからなくなりました。散歩に出かけたいつもの道・・・途中で頭の中がぐらぐらして、訳がわからなくなってしまいました。家に帰ることができません・・・」

認知症を発症した本人に自覚症状がないのは間違いであり、自覚症状に最初に気付くのは本人です。認知症の人は何もわからないのではありません。心配なのも、苦しいのも、悲しいのも、一番わかっているのは他の誰でもなく、認知症を発症した本人なのです。周囲の人が認知症の人を理解し、少しだけお手伝いすれば、自分でできることも増え、穏やかに暮らしていくことができます。偏見という心のバリアをなくし、認知症を自分事と思ってくれる人が1人でも多くなることが重要です。

 

~認知症とともに生きる希望宣言~ 認知症になった人から、すべての人たちへ。

「認知症とともに生きる希望宣言」は、認知症とともに暮らす本人一人ひとりが、体験と思いを言葉にし、それらを寄せ合い、重ね合わせる中で生まれたものです。認知症になったからといって、自分のことを悲観しない。希望を持って暮らしていこう。そんな言葉がたくさん詰められています。今とこれからを生きていくために、一人でも多くの人に読んでいただきたいです。

『認知症ケアパス』が安心への第一歩

 『認知症ケアパス』とは、認知症を疑う早期から、認知症の進行に応じて、湯沢町にお住まいの方が、「いつ」「どこで」「どのような医療や介護サービスが受けられるのか」といった情報を集約したものです。また、認知症予防についても掲載されています。 認知症の人やその家族が、いつまでも住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、認知症の進行に応じた対応方法やサービスなどが掲載されています。ホームページからダウンロードできるほか、町内の介護サービス事業所、湯沢病院、薬局にも設置しています。ぜひご活用ください。

容量が大きいため、ファイルを2つに分けて掲載しています。

「認知症サポーター」ってどんな人?

認知症サポーターといっても、何か特別なことをする人ではありません。認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族を温かく見守る応援者として、自分のできる範囲で活動します。自分自身の問題と認識し、友人や家族に学んだ知識を伝えること、認知症の人やその家族の気持ちを理解しようと努めることもサポーターの活動です。

認知症サポーターになるには、「サポーター養成講座」を受講する必要があります。受講後には、「認知症の人を支援します」という意思を示す目印の「オレンジリング」が渡されます。サポーター養成講座は市町村が住民を対象に実施するほか、全国的な企業・職域団体が職員を対象に実施しています。講座は1回90分程度です。開催を希望される町内会または企業等は、湯沢町地域包括支援センター(電話025-784-3000)までお問い合わせください。

※湯沢町においては、令和2年4月1日現在、1,413人がサポーター養成講座を受講しています。湯沢町の高齢者の約2人に対し、認知症サポーター1人によるサポートを受けることができる体制となっており、認知症への理解は確実に広がっています。

オレンジリング

「柿色」をしたオレンジリングは、認知症サポーターの目印です。江戸時代の陶工・酒井田柿右衛門が夕日に映える柿の実の色からインスピレーションを得て作り出した赤絵磁器は、ヨーロッパにも輸出され世界的な名声を誇りますが、同じく“日本初”の「認知症サポーターキャラバン」のオレンジリングが、世界の至るところで「認知症サポーター」の証として認められればとの思いから作られました。なお温かさを感じさせるこの色は、「手助けします」という意味を持つと言われています。

認知症サポーターはここにいます。

サポーター養成講座を受講した企業等には、店舗に下記のステッカーやフラッグ(旗)を設置していただいています。

認知症の方への接し方は非常に大切です。もの忘れやできないことが増えても、心は生きています。人格が変わったわけではありません。豊かな感情は、昔のまま残っています。まわりの人には一見おかしな行動に見えても、すべての行動に目的、意味、願いが隠されています。叱られた原因は理解できず、嫌な気持ちだけが残ってしまいます。できることまで奪わないように。

認知症サポーターは、認知症の方への接し方や、認知症という病気について学んでいますので、認知症の方でも安心してお店を利用することができます。

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ステッカー

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フラッグ(旗)

「ロバ隊長」は、「認知症サポーターキャラバン」のマスコットです。認知症サポーターの「キャラバン」(隊商)の隊長として、「認知症になっても安心して暮らせる町づくり」への道のりの先頭を歩いています。ロバのように急がず、しかし一歩一歩着実に、キャラバンも進んでいきます。

『アクション農園倶楽部』に参加してみませんか?

高齢者の増加と高齢化にともなう認知症状を有する方の増加に対し、その人や家族の声を活かし、当事者だけでなく、地域住民や支援者も安心して暮らせるまちづくりを目指して、住民を中心としたアクションミーティングを実施しました。

 

・閉じこもりの人や老若男女が外に出て、陽に当たり、汗をかき、元気になり笑顔になれること。

・地域の人やマンションにお住まいの人、誰もが区別なく話ができること。

・認知症の人と家族が、認知症になったことで今までの生活を諦めることなく、自分らしく生活し続けられること。

 

を目的に話し合った結果、生まれたのが『アクション農園倶楽部』です。農園といっても、必ず畑仕事をしなければいけないということはありません。参加している方と一緒に過ごし、お茶を飲んだり会話をするだけでもいいのです。認知症の人にとって、未経験で不安が大きい場ではなく、屋外で自由に馴染みの人と一緒に過ごすことができ、自分のしたいことができ、叶えられる、認知症になる前と何ら変わりのない、今までの暮らしの一部のような、居心地の良い場となっています。

農園は、5月から11月の毎週火曜日、午前9時から午前11時に、湯沢学園校門向かいの畑で開園しています。開園時間内であれば、いつ来ても、いつ帰っても構いません。事前参加申し込みも必要ありません。お気軽にご参加ください。

 

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アクション農園倶楽部の取り組みが紹介されています

「みんなの介護」のホームページにおいて、アクション農園倶楽部の取り組みが紹介されています。ぜひご覧ください。

https://www.minnanokaigo.com/news/visionary/no58/

認知症に関すること。お気軽にご相談ください。

湯沢町地域包括支援センターでは、認知症に関することについて、相談を受け付けています。「あれ・・認知症かな・・」と思ったときは、地域包括支援センター(電話025-784-3000)までご気軽にお問い合わせください。

この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉部 福祉介護課

〒949-6101
新潟県南魚沼郡湯沢町大字湯沢2877番地1
電話番号:025-784-4560
ファックス:025-784-4536

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